前回は私の研究分野である触媒について解説しました!今回は触媒を使って私がどんな研究をしているのか書いていきます!!!

CO₂水素化反応とは、ズバリCO₂を石油に変える反応です!
そんな夢見たいな反応があるの?と疑う人もいると思いますが、ちゃんとあるんです!
ここで、CO₂と石油についてあまり知らないという方のためにこの2つについて大まかに説明します!
・CO₂とは?
CO₂は二酸化炭素のことで、透明な気体です。呼吸をした時やなにかものを燃やした時に出てきます。
・石油とは?
地中に眠っている 天然の燃える液体 のことです。主な成分は 炭化水素(炭素と水素だけからできた分子)で、原油として産出されます。ガソリンやプラスチックなどに用いられます。

CO₂と石油の関係は?
一見関係なさそうに見えるCO₂と石油には、密接な関係性があります。その関係とは、石油を利用すると最終的にCO₂が出てくることです!上にも書きましたが、石油は炭素(C)と水素(H)だけからできた炭化水素から主にできています。その炭化水素を酸化{酸素(O)をくっつけて、水素(H)を取る}することで、車などを動かすエネルギーが生み出されます!
そのため、石油からCO₂ができる化学反応の逆の反応を起こしてあげればCO₂から石油を作ることができます!

簡単に逆の反応をすればと言いましたが、実はこれが難しいのです。
そこで登場するのが、触媒です!
触媒の働きについては前回書いているので、詳しく知りたい方はそちらを参照してください!
触媒は反応を進みやすくする、化学反応の助っ人です。そのため、今回のような反応が進みにくいときによく用いられます。
しかし、現時点では触媒を用いても、CO₂から十分な量の石油を生成することに成功している人はいません。
そのため、私はこの触媒について研究を行っていて、CO₂水素化反応をより進みやすくする方法を探索しています!!!

メタン(CH₄)と呼ばれる1番小さな炭化水素(石油)に関しては、大きなプラントで実証実験が行われているので、もしかしたら皆さんの家にCO₂由来の石油が届く日も遠くはないかもしれません。(メタンは都市ガスとして用いられています。)

CO₂は排出量が年々増加していると言われていますが、まだ有効活用する方法は確立されていません。石油を利用することで発生したCO₂を石油に戻すことができれば、石油に依存することなく人々が暮らせるようになるかもしれません。ものすごく遠い話になりますが、もし人類が地球を旅立つ時が来たら、CO₂水素化反応は必ず必要な反応となります!
今回はCO₂水素化反応について、解説させてもらいました。少し長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございます♪
また次回も立ち寄ってください!

コメントを残す